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【香水連載 vol.36】次世代を牽引する日本発ウェルネスブランド「MIROS」の魅力とは

Image by: MIROS

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 フレグランスの魅力とは、単に“匂い”だけじゃない。どんな思いがどのような香料やボトルに託されているのか…そんな奥深さを解き明かすフレグランス連載。
 
 今回取り上げるのは、4月にスキンケアコスメをローンチした「MIROS(ミロス)」。24歳の創業者、中川瑛大氏にたっぷりと語ってもらった。

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4月25日にグランドオープンしたフラッグシップストア「MIROS表参道」

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 裏表参道とでもいうのだろうか? 今、青山?ロハス通り界隈が賑わいを見せている。その一角に4月に誕生したのが、日本発ハイエンド?ウェルネスブランド MIROSのフラッグシップストアである。

 イタリア産天然大理石トラバーチンを用いた什器、歴史と伝統が息づく多治見の美濃焼タイルで覆われた壁面と柱、随所に効かせたメタルの天板。異素材が響き合う店内の入り口には、ネオンアーティスト福井和来氏による生命体を思わせるオブジェが発光し、壁面にはオランダを拠点に活動するアーティスト、メライン?ホス(Merijn Hos)氏によるキーヴィジュアルが彩りを添え、奥にはフランス製ヴィンテージチェア&テーブルを配したラウンジスペースが広がる。

 空間に漂うのは、ブランドのアイコニック美容液「Serum 8(セラム エイト)」の香り。セントスケープ?デザインスタジオ代表 小泉祐貴子氏による調香で、ベルガモットやライム、フランキンセンス、ミルラ、パチョリ、シダーウッドなど多彩な精油をブレンド。静謐の中にかすかな躍動を感じさせる香り「KARESANSUI(枯山水)」が、店内全体を穏やかに包み込んでいる。

福井和来氏によるネオンアートが昼夜で異なる表情を見せる、ギャラリーのような空間

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 店内の最奥には、畳敷きのトリートメントルームが1室。六角形の畳にヴィンテージの調度品の取り合わせがモダンシックな印象だ。トリートメントを受ける際は靴を脱いで上がることになるが、裸足の足裏に伝わる畳の柔らかな感触に加え、KARESANSUIと畳の香りが重なり合い、思わず深呼吸したくなる心地よさに包まれる。

 まるで五つ星ホテルのような上質で開放感あふれる空間だが、それもそのはず、製品デザインも含めクリエイティブディレクションを手掛けたのは、ラグジュアリーホテルをはじめ数々のブランドデザインに携わってきたスウェーデン出身のマッティン?ハンソン(Martin Hansson)氏である。

トリートメントメニューは、ファシア(筋膜)の専門家、池野龍弥氏との共同開発によるフェイシャル2種(45分 1万6500円、60分 2万2000円)。BGMは「奈良のせせらぎ」「宮古島の波」「蓼科の雨」から選べる

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 グローバルネットワークを存分に活かして構築されたモダンラグジュアリーブランドだが、決して大手コングロマリット傘下でも巨大投資会社プロジェクトでもない。驚くことに、創業者はまだ24歳の日本人青年である。が、そのバックグラウンドを聞けばブランドのグローバル性に大いに納得できる。

中川瑛大:Sancta代表取締役CEO、MIROS創業者。理美容品輸入販売会社を経営する母、米国の名門大学病院医師/内科教授の父を持つ

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 「父の仕事の関係で3歳から米国ニュージャージー州に住んでいたのですが、家族や友人たちの両親に起業家や投資家が多く、その話に刺激を受けてビジネスをやりたい、会社経営をしたいと思い、経営学に特化したバブソン大学に進みました。この大学は実践的なところが特徴で、大学1年生の授業では実際にアパレル事業を起業しています。ビジネスプランを立てて学校から資金調達し、サプライヤーを選んでウェブサイトを立ち上げマーケティングを行い、商品を販売。そこで自分の強み?弱みを把握し、2年生以降の授業をカスタマイズしていく。インターン制度が進んでいるので、3年生の授業では英国の医療機器の企業のM&Aコンサルティングを行うなど、実際の企業の課題の解決策を探ることもやっています」

右は2020年にベルリンで創業し、世界のバイオテクノロジーをリードするカンブリアム社CEOのミッチェル?ダフィー(Mitchell Duffy)氏

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 「インターンをやっていくなかで、今後のビジネスの1番の成長の鍵はテクノロジーだと思い、その知識を深めたくてテクノロジーに特化したファンドに行きました。投資先はいろいろでしたが、社会の問題を根本的に解決しようとするディープテック企業にも出資していて、そのひとつが今回のスキンケア原料を開発しているドイツのカンブリアム社。彼らのテクノロジーを聞いた時にすごいポテンシャルを感じ、そこからMIROSは始まったんです」

左から:「ハイドレーティング トリートメント ローション」(115mL 8800円)、「セラム エイト」(25mL 1万9800円、55mL 3万6300円)、「インフュージョン エマルジョン」(95mL 1万2650円)、「ラディエンス クリーム」(50g 1万6500円)

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 MIROSのスキンケアは化粧水?乳液?美容液?クリームの全4アイテム。すべての製品に配合されているキー成分が、カンブリアム社が独自開発した「PIKI??(ピキア)」だ。これは世界初、ヒト肌に含まれるコラーゲンと100%同一のアミノ酸配列をもつマイクロ分子コラーゲン。自然界に存在する膨大なタンパク質データをAIで解析し、肌の内部環境との整合性に配慮した精密な分子デザインを導出。その設計情報をもとに精密発酵技術により生み出されたのがPIKI??である。

 「美容液にはシリーズ最高濃度8%のPIKI??を配合しているのですが、このマイクロ分子を生かした浸透設計をしているため、その前に肌の水分と油分のバランスを整えておくことが非常に重要であることが商品開発の過程でわかったんです。なので、使用順序としては化粧水、乳液のあとに美容液を使用し、最後にクリームで締める。美容液以外の3品には『ASATSUYU(朝露)』という、より透明感のある香りを採用し、スキンケアの流れに穏やかな抑揚を持たせています」

カンブリアム社は構造生物学、合成生物学を基盤にAIを活用した分子設計を強みとし、次世代の高機能バイオ素材やタンパク質原料の開発を行う。日本の化粧品領域での協業はMIROSが初めて

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 「今回採用したカンブリアム社のテクノロジーは、既存のアプローチとは根本的に異なります。こういう角度からのモノづくりもあるということを、日本のマーケットで広げたいなと思いました。先進的であるだけではなく、製造プロセスをよりサステナブルにできる。地政学リスクで原料調達が厳しい現代において、ゼロからモノを作れるというのは非常に大事になってくる。精密発酵というプロセスにより、少ない資源で安定的に原料を作ることができるのは大きな強みです。サプライチェーンの考え方も含めて、こういったサステナブルな製造法を新しいスタンダードにしていきたいと考えます」

全品にPIKI??配合。柚子をはじめとする柑橘にダバナやアオモジなどが響き合う「YUGEN(柚弦)」が香る。左から:「スカルプ セラム」(45mL 1万1000円)、「ラディエンス オイル」(55mL 6600円)、「インフュージョン シャンプー」(400mL 6600円)、「レジリエンス トリートメント」(250g 6930円)すべて7月30日発売

Image by: MIROS

 さて、その実際の肌効果は? それはぜひあなた自身の肌で実感してほしい。そして早くも第2弾としてヘアケアライン全4品も7月30日に誕生を控えている。“ハイエンド?ウェルネスブランド”MIROSの果敢な挑戦は続く。

最終更新日:

ビューティ?ジャーナリスト

木津由美子

大学卒業後、航空会社、化粧品会社AD/PR勤務を経て編集者に転身。VOGUE、marie claire、Harper’s BAZAARにてビューティを担当し、2023年独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。専門職学位論文のテーマは「化粧品ビジネスにおけるラグジュアリーブランド戦略の考察—プロダクトにみるラグジュアリー構成因子—」。

??問い合わせ先
MIROS:公式サイト

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