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【オーガニック?ナチュラルコスメ特集】エコサートジャパンに定義を確認

 オーガニック?ナチュラルコスメの今を、さまざまな角度からひも解いていく「オーガニック?ナチュラルコスメ特集」。オーガニック&ナチュラルコスメが定着する一方で、「オーガニックとナチュラルでは何が違うの?」「認証マークにはどんな意味があるの?」「認証マークがついてないとオーガニックコスメではない?」など、疑問に思う人は多いのでは? そこで今回、世界130ヶ国以上で展開する国際認証機関エコサートの日本法人、エコサート?ジャパンの伊達結子氏に、その違いや認証取得の意義について聞きました。

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オーガニックコスメとは?

 オーガニックとは、有機や有機栽培を意味し、化学肥料や農薬に頼らず、自然の恵みと生態系の力を活かして行う農法。そういった農法で栽培された植物、自然由来の原料で作られた化粧品をオーガニックコスメと呼びます。オーガニックコスメには、統一的?普遍的なものさしは存在せず、認証機関および人々によっても定義が異なります。 

 その中で、ベルギーのブリュッセルを拠点とする国際非営利組織「COSMOS Standard AISBL」で、もともとヨーロッパ各国にあった5つの団体、BDIH(ドイツ)、コスメビオ(フランス)、エコサート(フランス)、ICEA(イタリア)、ソイル?アソシエーション(イギリス)が、国際的なオーガニック?ナチュラルコスメの認証を制定するためにつくったのが、コスモスであり、コスモス認証です。コスモス認証を行う各認証機関により認証されると、それぞれの団体のロゴマークと「COSMOS」のラベルが付与されます。基準には、2種類の認証レベル「コスモス オーガニック」と「コスモス ナチュラル」があります。

コスモス オーガニック
製品全体の 95%以上 が天然由来成分
植物原料の 95%以上 が有機栽培(オーガニック)
完成品の 20%以上(洗い流す製品やその他特定の製品は10%以上)がオーガニック成分

コスモス ナチュラル

オーガニック成分の配合割合についての定めは無し。しかし、コスモスが基本としている、各基準を「全て満たしている必要がある。(例)「許可された製造方法」「遺伝子組み換え原料の禁止」「動物福祉(ココナッツ原料がサルを使用して栽培されてないかなど)」「持続可能な原料(パーム油はRSPO認証取得原料でないといけない)など

──?そもそも、オーガニックコスメと謳うには、必ず認証を取得する必要があるのでしょうか?

 日本国内において化粧品は食品と異なり、特定の認証を取得していなくても「オーガニックコスメ」を名乗ることは可能です。

※ちなみに…
農薬や化学肥料などを使用せずに生産された食品や農作物に対しての有機認証として、日本では「有機JAS」があります。「有機JASマーク」がない農産物や畜産物、加工食品に対して、「有機」「オーガニック」などの名称や、類する名称を表示することは法律で禁止されています。

── エコサートではどういった基準を設けているのでしょうか?

 欧州では表示規制が厳しくなっていて、マーケティング活動において「オーガニック」やそれに類する言葉に対し、客観的な根拠を求める規制強化が進んでいます。そういった背景からも、エコサートでは、「コスモス オーガニック」認証を取得したものをオーガニックコスメと定義付けています。

コスモス オーガニック:製品全体の 95%以上 が天然由来成分/植物原料の 95%以上 が有機栽培(オーガニック)/完成品の 20%以上(洗い流す製品は10%以上)がオーガニック成分

Image by: エコサート

──国内外で「オーガニック」に対し、国としても違いがあるということですね。一般の人の意識も異なると思いますか?

 そうですね。日本では、オーガニックは美容やヘルスケアの観点から注目されることが多い一方で、欧州では動物福祉や環境問題といった社会課題への取り組みを支持する手段として捉えられることが多いですね。

──時おり、「100%オーガニックです」と謳っている商品もありますが、それは処方の100%が有機認証を取得した原料ということなのでしょうか?

 100%オーガニックで、100%有機認証されているオイルを使用している可能性も、もちろんありますが、オーガニック=「石油由来の原料を使っていないこと」と定義をされている場合もあります。どちらが良い悪いでなく、統一した基準がないことから、定義が入り乱れているところがオーガニックコスメの難しさでもあります。

ナチュラルコスメとは?

──オーガニックコスメに対し、ナチュラルコスメと謳うブランドも多数あります。その違いやナチュラルコスメの定義はあるのでしょうか?

 「ナチュラルコスメ」についても、統一?普遍的なものさしは存在せず、それぞれによって定義が異なります。エコサートでは、コスモス?ナチュラル認証を取得したものをナチュラルコスメと定義付けています。

コスモス ナチュラル:天然由来成分を使用していることを保証するが、オーガニック成分の最低配合割合の規定を満たさない、またはナチュラル原料を活かしている

Image by: エコサート

──オーガニック/ナチュラル認証はそれぞれどんな目的で取得される企業が多いのでしょうか?

 例えば、環境問題へのコミットメントを重視するブランドは、オーガニック認証を取得することで、その姿勢を客観的に示すことができます。

 一方、ナチュラル認証を取得しているブランドの中には、有機認証は取得していないものの、地域活性化を目的に自社農園でハーブを栽培したり、廃棄されるはずだった原料を使用するアップサイクルなどで環境問題に貢献するケースも見られます。

認証取得の基準やチェック過程

──コスモス オーガニックやコスモス ナチュラルの基準は普遍的ですか?

 多くの技術進歩により、成分等も進化しています。そのためコスモス認証の基準も、コスモスによって定期的に見直されており、社会情勢や環境課題、技術の進歩などを踏まえてアップデートされています。

 環境問題への意識が高いヨーロッパで求められる基準を満たすためのアップデートは、毎回チャレンジングな課題だと感じます。

──コスモス認証では具体的にどういったチェックを行なっているのでしょうか?

 コスモス認証では、書類確認に加え、取得後も毎年工場での実地検査を行います。審査対象は製品の原料だけでなく、製造設備の洗浄に使う洗剤や容器の素材まで。原料調達から製造、販売に至るまでの一連のプロセスを幅広く確認しています。

 審査基準はとても厳しいのではないでしょうか。そのため認証取得には企業として継続的な取り組みが求められます。商品を選ぶ際には、認証マークの有無にも目を向けることで、その背景にある企業の考え方を知るきっかけになるかもしれません。

TOPICS1:国際的なオーガニック認証

 エコサート以外にも、多くのオーガニック認証機関があります。

コスモス認証を行える認証機関(抜粋

  • BDIH(ドイツ)ドイツ化粧品医薬品商工業企業連盟の略。世界初の本格的なナチュラルコスメのガイドライン。
  • ICEA(イタリア):イタリアを代表するオーガニック認証機関。オーガニックに加え、環境に配慮した持続的な製品を対象に認証を実施。石油由来原料や遺伝子組み換え原料、動物実験を禁止している。
  • ソイル?アソシエーション(イギリス):英国発の認証機関。健康な土壌づくりを理念とし、化粧品のみならず、繊維や食品などの植物原料の認定も手掛ける。
  • ACO(オーストラリア):オーストラリア最大規模の認証機関。農作物やオーガニックフートの認定団体として始まり、化粧品の認定も行う。
    など

その他認証機関

  • NaTure(ドイツ):「ヴェレダ(WELEDA)」などヨーロッパの主要ナチュラルコスメブランドが立ち上げに関わった国際認証。自然原料?準自然原料?自然同一原料のみを配合に認め、製品ごとに水分やミネラルの比率を規定するなど厳しい基準を設けている。
  • USDA(アメリカ):米国における有機JASにあたるような認証。元々は農作物や食料品などに向けた基準だったが、米国内では化粧品に対しても同認証が採用されることもある。

TOPICS2:台頭するクリーンビューティ

 クリーンビューティは、地球環境への配慮されている成分、もしくは肌への刺激が懸念される成分や、環境ホルモン、特定の合成着色料?香料などを極力使用しないなど成分の安全性や、成分のトレーサビリティなど透明性が明確か、またサステナブルな原料選択やエコパッケージ、カーボンフットプリントの削減など環境絵の配慮やヴィーガン対応、クルエリティフリーの推奨などを行っているかなどが挙げられます。

 ただ、クリーンビューティには、オーガニック?ナチュラル認証を主導する国際機関がなく、各企業や小売業者が独自の基準を設けています。例えば米セフォラは「Clean at Sephora」という独自基準を導入し、パラベンやフタル酸エステル、ホルムアルデヒド放出防腐剤など、同社が定める特定成分を含まない製品を対象としています。

最終更新日:

平松将

Sho Hiramatsu

FASHIONSNAP 編集記者

青山学院大学経営学部卒業後、大手事業会社を経て文化服装学院に入学。服作りを学んだ後にレコオーランドに入社。
ファッション、アート、カルチャーに加え、人々の暮らしなどにも関心を持つ。日課としてジャーナルとメモをつける記録愛好家兼トレーニー。骨格筋量41.4kg

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